院長インタビュー

手術への情熱が生んだ
理想のクリニック
医師を志したきっかけは?
小学生の頃に読んだ医療マンガが、最初のきっかけでした。主人公が外科医として活躍する姿に強く憧れ、「将来は手術ができる医師になりたい」と漠然と思うようになりました。
開業のきっかけは?
20年以上にわたり、大学病院や地域の中核病院で勤務医として、主に手術中心の診療に携わってきました。最後に勤務した病院では科の責任者として、頭頸部がんをはじめとする耳鼻咽喉科疾患の多くの手術を手がけ、非常に充実した日々を送っていました。しかし、医師数の減少により自分への負担が急速に増え、将来の働き方や医療のあり方を見つめ直す機会となりました。医療現場の変化を肌で感じる中で、より自由度の高い環境で自分の理想とする医療を追求したいという気持ちが次第に強くなりました。こうして、「患者さま一人ひとりに最適な治療を提供できる環境を自らつくりたい」という思いから、開業を決意しました。
どうせ開業するなら、よくある一般的なクリニックではなく、「自分にしかできない医療」を提供したい――その一心で、当院の2本の柱として「日帰り手術」と「頭頸部外科・頭頸部がん診療」を掲げました。従来は入院が必要とされてきた耳・鼻・のど・くびの手術を、安全かつ快適に日帰りで行うこと。そして、頭頸部がんの早期発見・早期治療に積極的に取り組むこと。これまで培ってきた経験と技術を生かし、他院では実現できない医療を提供したいという強い思いが、開業へとつながりました。
なぜ谷町四丁目で開業を?

アクセスの良さと、地域の将来性を重視しました。私は大阪赤十字病院で10年間勤務しており、この谷町四丁目エリアには昔から馴染みがあります。中央区は近年人口が増加しており、もともとビジネス街だった地域にマンションなどの住宅が次々と建ち、昼間人口だけでなく夜間人口も増えています。そのため、働く世代から子育て世代まで、幅広い方々が生活する活気あるエリアへと変化しています。
ビジネスマンや官公庁勤務の方も多く、「入院手術のために1週間も休むのは難しい」という声を多く耳にしてきました。そうした方々に対して、短期間で社会復帰が可能な“日帰り手術”という選択肢を提供できることが、この場所で開業する大きな意義だと感じています。

みみ・はな・のど・くび
幅広い専門手術に対応
最も多い日帰り手術は?
全体の約8割が鼻の手術です。アレルギー性鼻炎や鼻づまり、副鼻腔炎でお悩みの患者さまが圧倒的に多く、鼻中隔矯正術、粘膜下下鼻甲介骨切除術、後鼻神経切断術、内視鏡下鼻副鼻腔手術などを行います。これらは手術後の効果が長く持続するように組み合わせて行うことが多いです。
みみの手術の特徴は?

中耳炎に対する鼓膜切開術や鼓膜チューブ挿入術は、外来で日常的に行っている手術です。鼓膜穿孔に対しては、状態に応じて鼓膜穿孔閉鎖術も行っています。また、感染を繰り返す先天性耳瘻孔に対する耳瘻管摘出術にも対応しており、日帰りでの手術が可能な症例に対して実施しています。耳の疾患ごとに適切な治療方針を選択し、外来から手術まで一貫して対応しています。
のど・くびの手術については?
内視鏡下声帯ポリープ切除術や舌・咽頭の腫瘍摘出、唾石摘出術、顎下腺・耳下腺腫瘍摘出術、頸部嚢胞摘出術、頸部皮下腫瘍摘出術などを行っています。ただし、日帰りで安全に実施できるケースに限定しており、腫瘍の大きさや病変の部位によっては、全身麻酔や入院となるため、その際は適切な専門施設をご紹介しています。
頭頸部外科の特徴は?

大きな特徴の1つが、頭頸部がんの早期発見と診断です。他のクリニックで「異常なし」と言われた方のがんを発見することもあります。当院で早期にがんが見つかり、手術や放射線治療などで治癒された患者さまもたくさんいらっしゃいます。
また、がん専門病院で手術などの治療を受けた患者さまの治療後フォローも重要な役割です。一般的なクリニックでは「がん治療後は対応できません」と断られてしまうことがほとんどですが、当院では、退院された患者さまを必要に応じて定期的にチェックし、何かあった時にはすぐに処置などの対応ができる体制を整えています。
頭頸部がんは発見の早さが生命に直結します。現実には半数以上が進行してから発見されているため、気になる症状があれば遠慮なくご相談ください。早期発見と適切なフォローアップ、この両面から患者さまをサポートいたします。

妥協なき設備へのこだわり
質の高い日帰り手術を実現
医療機器へのこだわりは?

手術の精度や安全性は、診断の質に大きく左右されると考えています。そのため当院では、CTや内視鏡、顕微鏡、超音波(エコー)検査装置など、診療に必要な機器を一通りそろえ、できるだけ高画質で評価できる環境を整えています。CTは、耳の深部構造や鼻腔・副鼻腔の細かな形態まで把握できるよう、解像度に優れた機種を選定しました。内視鏡は通常光に加えて特殊光での観察が可能で、粘膜のわずかな変化も捉えやすく、炎症や早期病変の診断に役立ちます。
顕微鏡は主に耳の手術や処置に使用しており、高倍率で安定した視野を確保できるため、繊細な操作が可能になります。また、エコーは腫瘍の位置や性状をリアルタイムで確認できるため、必要に応じて正確に針を誘導し、細胞の採取を行うことができます。このように、診断から手術まで一貫して精度を高めることを意識して機器を選定しています。
院内の設計へのこだわりは?
患者さまの快適性とプライバシーを最優先に設計しました。待合室には熱帯魚の水槽を設置し、待ち時間を少しでも癒しの時間に感じていただけるようにしています。また、カウンター席も設けており、充電をしながらのスマートフォン使用や、パソコンでのお仕事も可能です。
当院のこだわりは、診察室の入口と出口を分け、患者さま同士の動線が交わらないようにしていることです。診察後には看護師が丁寧にお話を伺い、安心してお帰りいただけるよう配慮しています。さらに、診察室には大きなモニターを設置し、内視鏡やCT画像を一緒に見ながらわかりやすくご説明いたします。
日帰り手術の理念は?

私が大切にしているのは、「安全で安心できる手術」はもちろんのこと、「しっかりとした結果を出す手術」です。日帰り手術といっても、その質には施設によって大きな差があります。当院では、大病院で行う入院手術と同等、あるいはそれ以上のクオリティを日帰りで実現することを目指しています。「日帰りだから仕方ない」という考えは一切ありません。
25年の経験はどのように活かされていますか?
当院では、局所麻酔による日帰り手術を行っています。局所麻酔は全身麻酔に比べて体への負担が少なく、回復が早いという利点がありますが、その一方で、痛みのコントロールや限られた時間の中で確実に手術を完了させる技術が求められます。これまで25年以上にわたり、約9,000例の耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術を執刀してきた経験は、『術中の状況に応じた判断力』『無駄のない手術操作』『術後経過を見据えた手技の選択』といった形で活かされています。

「入院が必要」と言われても
日帰りで対応可能な場合も
どんな患者さまが来院されている?
「手術が必要」と言われたものの、入院での治療に不安やご都合の難しさを感じ、別の選択肢を探して来院される方が多くいらっしゃいます。ご自身で調べる中で、日帰り手術という方法を知り、「日帰りで対応できる可能性はありますか」とご相談いただくケースも少なくありません。当院では、そうした患者さま一人ひとりのご状況やご希望を踏まえながら、日帰り手術が適しているかどうかを含め、最適な治療方法をご提案しています。
日帰り手術が不安な方への対応は?

「日帰り手術は少し不安」「一人暮らしで術後が心配」といった方には、近隣の提携病院での1泊入院もご案内しています。手術は当院で行い、その後、専用車で提携病院へ移動していただき、医師や看護師の見守りのもと一晩お過ごしいただけます。ご自宅に戻ることに不安がある方や、付き添いが難しい場合にも、無理に日帰りをおすすめすることはありません。 患者さまの生活背景やご不安に応じて、無理のない方法をご提案しています。
手術前にどのような検査を?
手術を安全に行うために、まずは必要な検査をしっかりと行います。CTでの精密な画像診断や内視鏡での観察、血液検査・心電図などを組み合わせ、患者さまの状態を正確に把握します。
検査結果は大型モニターで一緒に確認しながら、手術が本当に必要かどうかを一緒に考えます。状況によっては、まずお薬での治療を試してみることをご提案することもあります。

手術は最後の手段
患者さまとの信頼を結ぶ
クリニックのロゴに込めた想いは?

当院のロゴは「梅結び」をモチーフにしています。梅結びは古くから日本で縁起物とされ、解けにくい結び方として知られています。この形を、手術で用いる糸結びの動作と重ね合わせてデザインしました。
外科医にとって「結ぶ」という行為はとても重要です。手術では糸を結んで傷を閉じたり、血管を結紮して出血を止めたりします。また、「結ぶ」には人と人とのつながりという意味もあります。患者さまと医師、患者さまとご家族、そして地域社会との絆を大切にしたい——その想いをこのロゴに込めました。
患者さまへメッセージをお願いします

当サイトは「手術専門サイト」となっていますが、当院では決して手術を前提に診療を行っているわけではありません。私たちは、手術はあくまで治療の選択肢の一つであり、最終的に検討されるべきものと考えています。他院で薬物療法を受けても改善がみられず、手術を希望して来院される方もいらっしゃいますが、症状や検査結果によっては、あらためて治療内容を見直し、経過をみることをご提案する場合もあります。実際に、薬の調整のみで症状が軽快し、手術を行わずに済むケースも少なくありません。そのうえで、手術が必要と判断される場合には、これまでの経験をもとに、質の高い手術を提供できるよう努めています。手術を行わずに改善することが最も望ましい結果である一方で、必要な場面では適切なタイミングで手術を行うこともまた重要です。
お一人おひとりの状態に応じて、無理のない治療方法を一緒に考えてまいります。気になる症状がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。