唾石摘出術
― 唾液腺の管にできた石を取り除く治療 ―
唾石症とは
唾液腺の管の中に石ができる病気を唾石症(だせきしょう)といいます。
唾液腺には
- 耳下腺
- 顎下腺
- 舌下腺
などがありますが、唾石の多くは顎下腺由来です。
顎下腺は顎の下にあり、そこから唾液管(ワルトン管)が口の中まで伸びています。
唾石はこの唾液管の中にできることが多く、唾液の流れを妨げることで症状が出ます。
主な症状

唾石症では
- 食事のときに顎の下が腫れる
- 顎の下の痛み
- 口の中の違和感
などの症状がみられます。
特に食事の際に顎の下が腫れて痛くなる症状が特徴です。
必ずしも手術が必要なわけではありません
唾石があっても
- 症状が軽い
- 炎症を繰り返していない
場合には、必ずしも手術が必要になるわけではありません。
しかし
- 感染を繰り返す
- 何度も顎が腫れて痛くなる
といった場合には手術による摘出を検討します。
検査

手術を検討する際にはCT検査を行い、
- 唾石の大きさ
- 唾石の位置
を確認します。
この結果をもとに手術方法を決定します。
手術方法
唾石の位置によって手術方法が異なります。
口の中から摘出できる場合
唾石が唾液管の口腔側(出口に近い部分)にある場合は、
- 局所麻酔
- 日帰り手術
で摘出できることが多いです。
口の中から唾液管を小さく切開し、唾石を取り出します。
手術時間は10〜30分程度です。
顎下腺に近い場合
唾石が顎下腺に近い深い位置にある場合には、
顎の下(皮膚側)から切開して摘出する手術が必要になるため、
- 全身麻酔
- 入院手術
が必要になることがあります。その場合は、専門施設をご紹介します。
術後の経過
術後は
- 軽い腫れ
- 痛み
- 出血
がみられることがありますが、多くは数日で改善します。
唾液の流れが回復することで、
食事の際に顎の下が腫れるなどの症状が改善することが期待されます。
合併症・注意点
- 出血
- 感染
- 唾液管の狭窄
- 再発
また、事前の検査で口の中から摘出可能と考えられていても、
- 口の開き具合
- 唾石の位置
- 周囲組織の状態
などにより、手術操作が難しく口の中から摘出できない場合があります。
その場合には無理に摘出を行わず、治療方針を再検討することがあります。
まずは外来でご相談ください
唾石症の治療は、
- 症状の程度
- 唾石の位置
などによって方針が異なります。
当院では診察と検査を行い、
- 経過観察でよいのか
- 手術が必要か
を判断します。
顎の下の腫れや痛みを繰り返す場合は、まず外来でご相談ください。