はなづまり(鼻閉)に対する治療

nasal-obstruction

はなづまり(鼻閉)に対する治療
― 構造と機能のバランスを整える ―

はなづまりは「空気の量」だけの問題ではありません

鼻づまりのイメージ

鼻づまりの感じ方は、
単純に空気の通り道の広さだけで決まるものではありません。

  • 鼻の構造
  • 粘膜の腫れ
  • 炎症の有無
  • 鼻の感覚(知覚)

などが複雑に関係しています。
そのため、鼻の構造と機能のバランスを整えることが重要です。

はなづまりの主な原因

慢性的な鼻閉は、次のような要因が重なって起こることが多くあります。

  • 鼻中隔(左右を隔てる壁)の弯曲
  • 下鼻甲介(空気の通り道のヒダ)の肥大
  • アレルギー性炎症
  • 慢性副鼻腔炎
  • 感覚の過敏性

原因を正確に評価することが、治療選択の第一歩です。

治療の3つの柱

慢性鼻づまりの治療には、

  • 薬物治療
  • 鼻うがいなどの自己ケア
  • 手術治療

といった選択肢があります。

まずは保存的治療を行い、症状の程度や検査結果、治療への反応を踏まえて、
手術が必要かどうかは医学的に判断します。
すべての方に手術をおすすめするわけではありません。

構造的鼻閉に対する手術
― 鼻中隔矯正術+粘膜下下鼻甲介骨切除術 ―

はなづまりの原因は一つではありません

多くの場合、

  • 鼻中隔が曲がっている
  • 下鼻甲介が厚くなっている

といった複数の要因が重なって鼻の通りが悪くなっています。

どちらか一方だけを治療しても、十分な改善が得られないことがあります。

当院が2つの手術を同時に行う理由

構造的な鼻閉が原因と判断された場合、当院では原則として

  • 鼻中隔矯正術
  • 粘膜下下鼻甲介骨切除術

を同時に行います。

これは、

  • 原因が複合していることが多い
  • 片方だけでは改善が不十分なことがある
  • 再手術の可能性をできるだけ減らす

といった理由からです。

必要な部分を同時に整え、鼻腔全体のバランスを改善することを目指します。

鼻腔形態改善手術

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当院の手術例(術前鼻内所見)

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当院の手術例(術後1か月鼻内所見)

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それぞれの手術の役割

鼻中隔矯正術

曲がっている骨や軟骨を整え、左右差を改善します。
※鼻の外見が変わる手術ではありません。

粘膜下下鼻甲介骨切除術

粘膜をできるだけ温存しながら内部の骨を調整し、厚みを減らします。
通気改善と同時に、鼻の生理機能を保つことを重視しています。

粘膜温存手術という考え方

鼻粘膜には、

  • 空気を温める
  • 加湿する
  • 防御機能を担う

といった重要な役割があります。

当院では、必要以上に粘膜を切除せず、機能を保つことを重視しています。
単に「広げる手術」ではなく、構造と機能の両立を目指します。

手術方法と麻酔について

  • 局所麻酔を基本とし、鎮静薬を併用
  • 多くの方はほぼ眠った状態で手術を受けられます
  • 手術時間は30分〜1時間程度です
  • 原則日帰り手術
  • ご希望や医学的判断により、提携病院で1泊入院も可能です

安全性を最優先に判断します。

術後の経過について

術後しばらくは、

  • 軽度の鼻出血
  • 鼻づまり感
  • 違和感や軽い痛み
  • 鼻内の腫れや分泌物

がみられることがあります。

多くは時間とともに改善しますが、回復の程度には個人差があります。

術後の処置について

鼻の手術後は、出血予防のために鼻内へ止血材を挿入します。

施設によってはガーゼやスポンジ状の材料を使用することがありますが、
これらは抜去時にかなりの痛みを感じることがあります。

当院では、術後の負担をできるだけ軽減するため、
止血効果を保ちながらも除去時の痛みが少ない特殊な綿素材を使用しています。

この止血材は強く癒着しにくいため、
術後2〜4日目の診察時に、吸引などで比較的スムーズに除去することが可能です。
術後処置も含めて、できるだけ負担の少ない治療を心がけています。

術後の鼻の感覚について

鼻づまりの感じ方は、実際の空気の通りだけでなく、鼻粘膜の感覚や個人差にも大きく影響を受けます。
そのため、見た目には通気が改善していても、術後に乾燥感や違和感を感じることがあります。
ごくまれではありますが、鼻の通りが保たれているにもかかわらず、強い閉塞感や乾燥感を訴える状態があり、
これを「エンプティーノーズ症候群(ENS)」と呼ぶことがあります。

当院では、このような状態をできる限り避けるために、

  • 粘膜をできるだけ温存する
  • 必要以上に切除しない
  • 鼻の生理的機能を保つことを重視する

といった粘膜温存手術を基本方針としています。

それでも術後に違和感が残る場合には、経過観察や保存的治療を含めて丁寧に対応し、状態に応じたフォローを行います。

鼻の感覚には個人差があるため、気になる症状があれば遠慮なくご相談ください。

合併症・注意点

  • 出血、感染
  • 鼻中隔穿孔
  • 十分な改善が得られない場合
  • 追加治療や再手術が必要となる可能性

適応は事前の診察・検査で慎重に判断します。

費用について

本手術は健康保険適用です。
自己負担額は内容や保険の種類により異なりますので、診察時に概算をご説明します。

まずは外来でご相談ください

鼻づまりの原因や治療の選択は、診察・内視鏡検査・画像検査などをもとに判断します。

当院では、

  • 保存治療で十分か
  • 手術が必要か
  • どこまで手術を行うべきか

を総合的に評価します。

まずは外来でご相談ください。

費用

06-6450-5310 WEB予約